【宇宙】天の川銀河とアンドロメダ銀河の間にはほとんど隙間がない事が判明

銀河

天の川銀河とアンドロメダ銀河の意外な距離感

宇宙に浮かぶ巨大な星の集団、銀河。私たちの住む天の川銀河と、隣接するアンドロメダ銀河は、壮大な宇宙の中で特別な関係を持っているようです。

最新の研究によると、脈動変光星という明るさが周期的に変化する星の研究から、天の川銀河の境界線がこれまで考えられていたよりもはるかに遠く、アンドロメダ銀河に近づいていることが明らかになりました。

宇宙の距離を測る魔法の星、RR Lyrae星とは

RR Lyrae星 実際の画像(WIKIDATE参照)

この研究で注目されたのは、RR Lyrae星と呼ばれる種類の脈動変光星です。これらの星は、年老いた星であることが多く、一定の間隔で明るくなったり暗くなったりします。天文学者は、この明るさの変化を詳しく分析することで、星までの距離を正確に計算できるのです。

研究チームは、天の川銀河の外縁に位置するRR Lyrae星までの距離を測定しました。すると、最も遠い星は、天の川銀河とアンドロメダ銀河のほぼ中間地点にあることが判明したのです。

私たちの銀河系とアンドロメダ銀河の間には隙間がない

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した銀河衝突 出典:ESA

この驚きの発見は、天の川銀河の大きさを大きく見直す必要があることを示唆しています。これまで、天の川銀河の外縁は、銀河の中心から約100万光年とされていました。しかし、今回の研究では、外縁は104万光年まで広がっている可能性があるという結果が出ました。

さらに、この研究を主導したカリフォルニア大学サンタクルーズ校のラジャ・グーハ・タクルタ教授は、「我々の銀河系とアンドロメダ銀河は、どちらも非常に大きな銀河で、2つの銀河の間にはほとんど隙間がありません」と述べています。

このように宇宙は広大で、私達の想像を遥かに超える謎がたくさん溢れているでしょう。