【画像あり】1400万光年を捉えた、史上最大の宇宙地図が公開|宇宙の果て

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宇宙の全貌が明らかに?史上最大の宇宙地図が公開

Image: ESA

まるで青と黒のモザイクタイルのように見えるこの画像。実はこれ、欧州宇宙機構(ESA)が公開した、宇宙の地図の一部なのです。完成すれば、史上最大の宇宙3Dマップとなるこの地図は、私たちの宇宙観を大きく変えるかもしれません。

1400万光年を覗く、宇宙の窓

宇宙の地図と言われても、なかなかピンとこないかもしれません。しかし、この青黒モザイク画像をズームインしていくと、驚くほど詳細な宇宙の姿が現れてきます。この地図を作成するために使用されたのは、ESAの宇宙望遠鏡ユークリッドによる、なんと260もの観測データです。

今回公開されたのは、208ギガピクセルという膨大なデータ量を持つ画像で、史上最大の宇宙3Dマップの一部となります。今年の3月5日から4月8日にかけて、南天の空の満月の500倍もの広さをカバーし、1400万光年という途方もない距離の宇宙を捉えています。しかし、これは昨年打ち上げられたユークリッドが、今後調査していく領域のわずか1%に過ぎないというから驚きです。

ESAのユークリッドプロジェクトを担当する科学者Valeria Pettorino氏は、プレスリリースでこう語っています。「この素晴らしい画像は、6年後に空の3分の1以上をカバーするであろう地図の最初の一部です。地図全体のわずか1%にすぎませんが、科学者にとっては宇宙を解明していく新たな鍵を発見する多様な情報源となるのです」。

ズームイン! 宇宙の渦巻き(画像あり)

Image: ESA

トップ画像の青黒モザイク画像をズームインしていくと、星の渦巻きのような画像が現れます。これは、600倍ズームインしたもので、208ギガピクセルのモザイク画像のわずか0.0003%ほどに過ぎません。そして、そのモザイク画像すら、完成地図のわずか1%なのです。宇宙の広大さを改めて実感させられます。

現在、地図作成のためのユークリッド調査は12%が終了しており、日々100ギガバイトものデータがユークリッドから地球に送信されています。完成した地図が私たちにどんな宇宙の姿を見せてくれるのか、今から楽しみです。